アスベスト絵伝―――大切なもの それは命

アスベスト絵伝表紙
アスベスト絵伝

泉南アスベストの会が初めて作った本です。1部絵巻物写真集「泉南石綿の碑建立物語」Ⅱ部「アトリエ泉南石綿の館」と泉南アスべストの会の活動が紹介されています。
著者は絵手紙ライターの中村千恵子さん。2006年5月8名の原告で始まったこの訴訟。
著者は、2009年4月、岸和田で開かれた学習会で「泉南アスベスト国賠訴訟」を知ります。その後、すぐ開かれた裁判を傍聴し、実名原告の赤裸々な証言に心打たれました。そして、続けて傍聴するようになり、そこで見聞きしたことをすべて描き留め、それを絵手紙冊子にしました。
その冊子が支援者の目に留まり、原告や支援者の手にわたるようになったのです。(アスベスト関係の絵手紙冊子は13作)。

アスベスト関係の絵手紙冊子は13作
アスベスト関係の絵手紙冊子は13作

中村千恵子さんは、かわら版記者のように泉南アスベスト国賠訴訟を追いかけました。1陣地裁で勝利判決、ところが、高裁で大敗北し最高裁に。1陣大敗北から7カ月後、2陣地裁勝利する。高裁も勝利して最高裁へ。
この怒涛のような闘いが、著者を描く人から裁判を勝利させる一兵に変え闘いの渦に巻き込んでいきました。
絵手紙冊子から絵巻物が生まれ、69cm幅3.6m21巻、長さ70メートルを超える絵巻き物が完成。その展示会で「貴重な素晴らしい記録だと思う。是非本にして残してほしい」と研究者に言われる。そしてそれを写真撮影して本に。300人を超える人たちが登場します。

スケッチする作者の中村千恵子さん
スケッチする作者の
中村千恵子さん

中村千恵子さんは語っています。
「これは、人間ドラマです。『こんな馬鹿なことが許されていいはずがない』と歯に衣を着せず、前に前に闘いを進めた原告は、泉南の地に生まれ、生き、仕事をして生活してきた人々のトップランナーでした。彼女たち彼らの揺らぐことない激しさが、この8年半にわたる闘いの原動力で、分裂することなく、原告、弁護団、支援者が一丸となって突き進み、ついに国に責任を認めさせ、泉南の地に厚労大臣が謝罪に訪れました。

泉南アスべスト国賠勝利が建設アスベスト訴訟に引き継がれ、これからも続くアスベスト被害者を救済し、撲滅する道を拓きました。庶民が建てた金字塔です。アスベスト絵伝は、全国の図書館に贈りました。庶民が勝ち取ったこの大きな闘いを後世に残し伝えたいです。」


『アスベスト絵伝』の申し込みは泉南アスべストの会へ。
梶本 090-7968-0395   志野 090-8126-6333   中村 090-3703-7414

定価3000円(税別)
振込先郵便口座 記号009904 番号308874 泉南アスベストの会

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